よし、年金を知ろう!【意外と知らない年金編】

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こんにちは、しゅーとです(^^

今や「人生100年時代」。自分の将来って気になりますよね。今日は、「年金」について学んでいきたいと思います。さっそく見ていきましょう。

老後2000万円不足問題はなぜバズったのか

金融庁が、最近こんな報告書を財務省に提出しようとしたことがありました。

「公的年金だけでは老後に2000万円不足する!」

これに対して、日本の若者は炎上。日比谷公園がとっても賑わいを見せたことは記憶に新しいことでしょう。このデータはそもそも機械的に平均値をとったような雑な数字であり、信頼性の薄い、浅い統計でしかなかったようです。それはもちろん金融庁も理解した上での報告書だったと思うのですが、ではなぜ金融庁はこのような提示をしたのでしょう。それは、こういうことです。

「金融の活性化のために「投資」の必要性を訴えたかった」

これを伝えたかったがゆえに、このようなメッセージを発信したのだと思います。要するに、芸人がやることをアイドルが同じことをやってスベるように、銀行や証券会社が使うようなセールストークを金融庁が使ったらスベってしまったということです。その結果、お金に余裕がある中高年層には響かず、若年層を刺激したというわけです。ちなみに国民の不安を煽ったとして財務省はブチ切れ。

「そんな報告書は受取るわけねぇだろ!日比谷公園見てみろや!」

と言わんばかりの勢いの切れっぷりでした。

年金はもらえない!?

日本生命保険の調査でも30代の11%が将来の年金額について「もらえない」と答えているようです。この点については、人口統計的に以前よりこうなることはわかっていたので、すでに頭のいい人たちが対策を打っています。

デフレには弱いという弱点はあるものの、公的年金は終身でもらえ、しかも物価が上がればある程度受給額も上げてくれます。上げた分の一定額を次の世代にスライドする仕組みにもなっているようです。とにかく大切なことは、こうした仕組みは、民間の保険商品では確実に作ることができないということです。さらに、ケガや病気になった時の障害年金や死亡時に遺族に支給される遺族年金も備えた「人生に対するフルパック」であり、これこそが長寿化に備える最も強力な手段です。もちろん破綻しなければいいというものではなく、受給額が実質的に減少する覚悟は必要です。特に要注意なのは、経済の不振が続いた場合、基礎年金の現役世代の人たちがもらえる所得と比較した年金額の低下が厚生年金より大きくなることです。自営業者や短時間労働者、専業主婦など、基礎年金しかない人は、そうなる可能性も頭に入れて、とりわけきちんと対策を考えることが大切のようです。

「年金は破綻しますよ」ビジネスを論破しよう

「年金は破綻しますよ」と言って金融商品を売りつけようとするビジネスが最近盛んとなっています。でも、年金は破綻しません。それは以下の理由からです。

①国の側からすると、年金を破綻させてしまうメリットがない

年金が無くなれば困窮者が増え、生活保護の受給者が増加します。生活保護は全額税金です。それよりも、保険料が財源の多くを占める年金の仕組みを残す方が財政的にも明らかにプラスのはずです。

②年金は現役世代から受給世代への「仕送り式」である

年金は現役世代からの「仕送り式」の仕組みをとっているため、仮に積立金が何らかの理由でなくなっても、現役世代がいる限り、金額は別として仕送りそのものは続けられます。

マクロ経済スライド」の仕組み

現役世代の減少や受給者の平均寿命の伸びを反映させて毎年の受給額を自動的に調整する「マクロ経済スライド」という仕組みが2004年に導入されています。要するに先に述べたように物価や賃金の上昇に合わせて年金も変動するという仕組みです。最近で言うと「うまい棒」が12円になったように、物の価値が上がったからお金の価値は相対的に下がっているので年金額も上げないと苦しくなっちゃうよね、ということです。ちなみに「マクロ経済スライド」という言葉は、めちゃくちゃカッコいいので後輩に偉そうに使ってみたいですね。明日には忘れるかもしれませんが。

以上より、年金が破綻しないことは説明できます。

「年金は破綻しますよ。だから保険や貯蓄をしといた方がいいですよ。そこでこんな金融商品はどうですか。」

「お疲れ様でした!」

と言えるように準備をしておきましょう。

「GPIFのせいで年金はやばいですよ」ビジネスを論破しよう

公的年金を厚生労働省から預かり、運用を行う国内最大級の機関投資家が年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)です。一般に馴染のない「GPIF」という言葉を使って、あたかもわかっているかのように年金破綻を語る輩も最近多くおります。

「GPIFは運用が下手なうえに、株式の比率を増やしたせいで大きな損失を出している」

「GPIFで大きな運用損が出ると、ただでさえ危ない年金財政は破綻する」

こんなことを言う人と遭遇したら要注意です。GPIFは、2014年に確かにポジションを株式に移行しましたが、株式というのは短期的に見ることはできません。いい時もあれば悪い時もあるからです。GPIFは、長期的にみればきちんと資産を増やしています。GPIFの運用を悪い時にだけフォーカスして大きくたたき、よいときは黙殺する。結果的に年金資産を棄損しているかのようなイメージを植え付けて不安を煽るのは、金融機関の必殺技です。

というわけで、意外に知られていない年金のお話を中心にさせていただきました。年金は奥が深いです。でも、知らないと必ず人生を損します。一緒に学んでいきましょう。

一歩を踏み出せば人生が変わります!未来を変えられるのは”自分”だけです!!

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